2020.11.10
江戸無血開城本当の功労者は誰かそしてその時、寒川は11月7日土開催終了しました
今回の歴史講座は東洋大学文学部史学科の岩下教授に江戸無血
開城を主なテーマにお話をしていただきました。
江戸無血開城とは軍事衝突に依る市民の犠牲もなく、平和裏に幕府
から薩長を中心とする東征軍討幕軍に政権が移譲された世界史
的にも稀な出来事でした。今回の講座では巷間に流布されているよ
うに薩摩藩江戸屋敷での勝海舟と西郷隆盛との膝詰め談判によって
開城が為されたというより、この談判に先んじて駿府に乗り込み、
単身で西郷と面会した山岡鉄舟の方が貢献度が高いと岩下先生は
指摘されました。この根拠として鉄舟所縁の寺、全生庵に残る資
料から慶喜公が水戸に退去する前日の慶応4年4月10日に公
から鉄舟に今回の働きに対する論功行賞で一番槍と賞され、
公手づから銘来国俊の刀を拝領したことなどを挙げられました。
また、慶喜公側近の高橋泥舟も妹婿の鉄舟を駿府への派遣に推薦
し、終始、公の強い信頼の下で働き、海舟と同等の働きと指摘
されました。