2019.12.02

江戸城と町づくり講座11月28日開催終了しました

作家で江戸歩き案内人の黒田涼さんをお招きし、江戸城と町づくりに
ついて講演していただきました。
家康は関東入府後、諸大名にお手伝普請として江戸に大規模な城郭建設
を築くように命じました。内堀、外堀、内郭の3重構造であり、天守閣
も内郭の中ほどに築城しましたが、戦国の気風も無くなった家光の時代
には今の東御苑の北方に築城しました。しかしながら、天守閣は明暦の
大火で消失後には再建されず、本丸等の整備に力を入れました。また、
堀開削で出た大量の土砂は、湿地の埋め立てに利用し、ここに世界有数
の大江戸の町が出来上がりました。城の周りの丸の内、日比谷、赤坂と
いった地区には諸大名の江戸屋敷を配置したため、明治維新の際には
これらの屋敷地は国有地、軍用地、皇室用地として容易に接収でき、また、
堀や運河は鉄道建設や後の高速道路等に活用でき、低廉で効率的なイン
フラ整備を行うことができました。参加者の皆さんは東京の発展の基礎
がこうした江戸の町づくりに起因することを理解しました。
12月19日には同じく黒田涼さんをガイドとして本丸、二の丸、三の丸
のあった皇居東御苑を散策し、皆さんと一緒に江戸の名残りを探訪します。